加工内容・特徴
薄肉切削加工は、ものづくりにおいて非常に重要な加工の一つです。
この技術は様々な分野の部品で使用されており、精密な部品や製品の製造に欠かせません。
プラスチックや金属などの素材から、薄いシート状の部品や、薄い肉厚部分のある形状を削り出します。
これらは高精度での加工が求められる場合がほとんどで、非常に難易度の高い加工です。
薄肉切削加工の目的
薄肉切削加工は主に部品の軽量化と省スペース化を目的に行います。
自動車や航空機などの輸送手段や自動化装置の燃料効率を向上させ、エネルギー消費を削減するのに役立ちます。
また、エレクトロニクス製品や医療機器のような小さくて高機能の部品を加工するためにも行います。
薄肉切削加工が難しい理由
部品の要件によっては必須ともなる加工内容ですが、難易度は高く、加工費の増加や納期の長期化に繋がる可能性が高いです。
その理由は主に寸法精度の要求と振動と歪みの制御にあります。
寸法精度の要求:薄肉切削加工が必要な箇所は非常に高い寸法精度が必要です。寸法誤差は許容されないため、加工には高いレベルの技術が必要です。
振動と歪みの制御:薄肉部品は加工中の振動や歪みの影響を受けやすいです。振動や歪みがあると、部品の精度が損なわれる可能性が高まります。
ドリル加工では切削工具が肉の薄い方に逃げてしまい、本来真っ直ぐ貫通する穴が途中で曲がることがあります。
ミーリング加工ではワークが逃げ、ビビりが発生することで寸法のばらつきが発生します。
固定や加工による応力で変形しやすく、欠けやクラックが発生することもあります。
例えばベークライトのような積層板は、積層方向と平行に薄肉切削加工すると特に欠けが発生しやすいです。
旋盤加工ではミーリング加工同様の問題が発生するのに加えて、突っ切り後に反りが発生する可能性があります。
これは丸棒からの加工では突っ切るとワーク内部からの応力が発生することと、切削抵抗の熱による変形が要因です。
高精度を実現しながら加工を成功させるには、それに必要な加工設備と技術力の高いエンジニアが必要です。
そのため薄肉切削加工に対応できる加工会社は多くはなく、部品調達を考える上ではこれらの揃った協力工場の確保は重要な課題です。
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