加工内容・特徴
プラスチック加工を行うことでできた細かな傷や不透明になった部分を綺麗に仕上げる加工です。綿のように柔らかい布(研磨輪)に研磨剤を塗り、その布を高速で回転させます。回転させている布に研磨したいものを押し当て、職人が一つ一つ手作業で綺麗に磨いていきます。
削ることで寸法が縮んでしまうため、非常に正確な動作が求められます。
綿、ウール、スポンジ製の、バフと呼ばれる研磨輪で研磨をします。
研磨剤を塗布したバフを高速回転させ、加工品を当てます。
サンドペーパーを手磨きするよりも短時間での研磨が可能です。
強い力で押し当てると表面が摩擦熱で溶けたり、部品の角部にダレが起こることもあります。
そのため部品の状態を細かく確認しながらの作業が必要です。
部品を持ちながらの作業になるため、重さのある大きな部品には不向きな研磨方法です。
また、あまり小さすぎる部品も持てる範囲が少なく、部品が弾かれてしまうため研磨できません。
手に乗るサイズの部品に適している研磨方法です。
透明樹脂の表面仕上げ
アクリルなどの透明樹脂は、美観や内部の確認を行うための部品に使用されることが多いプラスチック素材です。
しかし、切削工具が当たる切削面は、加工後に半透明もしくは不透明になります。
その部分に研磨をすることで切削面を透明に仕上げることができます。
まず、加工品は研磨の前にカンナ仕上げをします。
これはカンナ盤で切断面を滑らかにする加工です。
ノコ目がなくなりますが透明度はなく、曇ったような半透明の仕上がりになります。
切削面の透明度は不要で、加工費を抑えて最低限外観を整えたい場合はここまでの処理をします。
さらに透明度が必要な場合にバフ研磨や透明蒸着の処理を行います。
アクリルに穴開け加工をしての研磨の場合、内径は研磨ができません。
側面が透明になっていても穴の内側部分は半透明での仕上がりになります。
研磨をご検討されている場合は研磨で透明にできる箇所に注意が必要です。
内径部分への処理が必要な場合は、透明蒸着などの他の表面処理が必要です。
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