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ノーズR

加工方法

ノーズRとは

ノーズRとは、切削加工で用いるチップの先端に施されているR処理のことです。丸みを帯びた形状をしており、刃物の強度と面粗度に影響します。

ノーズR 切削工具

ノーズRによって刃物の先端は丸みがついた形状になっています。これによって刃物先端の強度が向上し、加工中に欠けづらく、仕上げ面が綺麗になります。ノーズRが小さくなると、刃物の先端は尖った形状に近づき強度が低下します。ノーズRが小さい刃物による仕上げ面は、削った時の山が高くなるため、面粗度が悪くなります。

ノーズRの大小の変化による、加工への影響

ワークの面粗度

ノーズRが大きくなると仕上げ面の面粗度が向上します。ノーズRが小さくなると仕上げ面の面粗度が低下します。

刃物の強度

ノーズRが大きくなると刃先の強度が向上します。ノーズRが小さくなると刃先の強度が低下します。

加工性・切り粉

ノーズRを大きくすると逃げ面、すくい面摩耗が減少します。ノーズRを大きくしすぎると切削抵抗が増加し、びびりなどの原因になります。

ノーズRの調整

ノーズRは一概に大きければ良い、小さければ良いというものではありません。目的の加工に合わせて、ノーズRも最適なものに調整しながら加工する必要があります。

ノーズRを小さくする場合

・切込みの小さい仕上げ加工で厳しい精度を出したい時。
・細くて長い被削材の時。びびりが低減されるため安定した加工がしやすくなります。
・機械の剛性が低い時。ノーズRの小さい刃物はチップの強度が低いため、機械の剛性が強いと、刃物が欠けてしまいます。
・隅Rを小さくしたい時。嵌合した際に隙間ができるのを防ぎます。

ノーズRを大きくする場合

・黒皮、断続切削のように刃先の強度を必要とする時。ノ-ズRが大きいほど刃物の強度も強くなります。
・荒削りで太い径の被削材の時。ノーズRが大きいほど、強度が強いので、高い送り速度と、深い切り込みが可能になるため、スピ-ドと効率を求められる荒削りに最適です。
・大きい切込み量や速い送りで加工したい時。刃物にかかる負担が大きくなるため、刃物が欠けるのを防ぎます。

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