プラスチック加工とは?樹脂切削加工の基礎
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旋盤加工で製作できるネジの種類は多岐にわたります。タップと呼ばれるドリルを使用して比較的容易に加工できるネジや、加工が難しいネジ、相手ネジが必要なネジなど加工の難易度も異なります。
工業製品の規格には日本工業規格(JIS)と国際標準化機構(ISO)があります。この2つは一致していないものもあります。それは、ISO規格にならってJIS規格を合わせていく動きの前に製造された種類のネジが残っているためです。また、メートルネジの細目は並目ネジの規格に統合され、ウィットネジの規格はJIS規格からなくなっています。
この記事ではネジの種類とその特徴を紹介します。
M+数字で表される通称「Mネジ」です。直径とピッチがミリメートルで表されています。ネジ山角度は60°で、一般的なピッチの並目とより細かいピッチの細目があります。ピッチが細かい細目は、締付け具合が並目より強いので、緩みにくくしたい場合などに使用されます。また、ピッチが細かいので、厚みが薄い箇所のネジとしても有効です。
ユニファイネジと呼ばれるネジで、直径とピッチがインチで表されています。並目がUNC、細目がUNFと表記されます。ピッチは1インチの中にいくつネジ山があるかで表記されます。UNCやUNFは直径5.4mmまではNO.0~12で表記されます。それより大きいサイズは1/4~インチの直径で表されいます。
オスネジとメスネジが平行であるネジです。ISO規格ではGネジと表記され、JIS規格ではPFネジと表記されます。GネジとPFネジは同じものではありません。気密性を保つ必要がある箇所に使用されます。
メートルネジよりも、機械的接合が必要な場合や気密性、水密性が必要な場合に用いることが多く、緩んだときの隙間が少しだけ大きいのでパッキンの選定も重要です。多くの場合、GネジのメスネジにはGネジのオスネジを使いますが、PJネジと言われる給水栓オスネジを合わせられる場合もあります。
ISO規格ではテーパーオネジをR、テーパーメスネジをRc、平行メネジをRpと表します。従来JIS規格ではテーパーオネジ、メネジをPT、平行メネジをPSと表記されていました。RとRc、RとRpは嵌合することができますが、RとG(メスネジ)は通常は嵌合させることはありません。
管用ネジでも通常の管用ネジとは異なる、アメリカ管用ネジと呼ばれるネジがあります。インチサイズと1インチの山数、アメリカ管用ネジのNPTで表記されます。管用ネジはネジ山の角度が55°ですが、アメリカ管用ネジのネジ山角度は60°になっています。また、1インチあたりの山数も異なります。そのため、管用ネジとアメリカ管用ネジは嵌合できません。
ウィットネジは山谷の角度が55°で製作されているインチネジです。ウィットのWとインチサイズ、1インチに何山あるかで表記されています。見た目ではM6ネジとW1/4(6.35mm)などMネジとよく似たものがありますが、ピッチや角度が違うのでMネジとは嵌合しません。
ネジ山が台形になったネジです。ネジ山の角度が30°のTM(30°台形ネジ)とTr(メートル台形ネジ)と29°のTW(29°台形ネジ)があります。似たものでネジ山が正方形の形をした角ネジというものも世の中にはあります。1回転で進む距離が長いので、直線方向に送る用途に使用されることが多いです。また送り幅が正確なため、工作機械にもよく使用されています。
上記はいずれも湯本電機で切削加工実績のあるネジですが、ネジゲージがないものや、あまり使用頻度のないネジ、大きいネジなどは必ず相手ネジをお預かりして調整しながら加工することで、嵌合時のトラブルを防いでいます。
加工方法は通常のタップやダイスと呼ばれる工具を使用した加工、旋盤で数値制御のもと加工をする方法、マシニングでピッチの決まった工具や先端工具を使用して切削する方法などネジの種類や径、加工する部品の形状などに応じて選択します。
なお、通常のネジ加工であれば、最初に下穴を空ける必要があります。使用する方はネジの有効深さを重視しますが、加工者はその有効深さを保つにはネジの下穴がどの程度必要かを考慮します。そのため、下穴深さが考慮されていない場合、別の箇所と干渉したり、下穴自体が貫通することがあります。これは工具自体に細工をして対応できる場合があります。
また、ネジをしっかりオスメス締め切る場合は、逃しと呼ばれる加工を施す必要があります。通常オス側の根本部分やメスネジの一番深い箇所に逃しを作ります。
湯本電機では切削加工から3Dプリントまで、様々なプラスチック加工に対応しております。
対応可能な加工については「プラスチック加工・樹脂加工 加工方法一覧」へ。
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