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吸水率の高いプラスチック・樹脂素材素材のワンポイント講座


吸水率の高い素材

一般的に樹脂素材は吸水・吸湿します。
素材の中には、ほとんど吸水・吸湿しない樹脂も存在しますが、多くの樹脂は吸水・吸湿し、中でもナイロン系の樹脂は吸水しやすい特徴があります。
ナイロン系樹脂は他の樹脂と比べて吸水率が高く、実際どのくらい吸水率が高いのかは以下の各素材の吸水率グラフから確認することができます。

プラスチック・樹脂の吸水率グラフ

こうしてみると一目瞭然で、グラフの上位は殆どナイロン系の樹脂が占めていることが分かります。
(※上記の吸水率は参考数値であり、保証値ではありません。参考値としてご確認下さい。)

ナイロン系樹脂の吸水率が高い理由

どうしてナイロン系樹脂は吸水率がここまで高いのでしょうか? それには、ナイロンの分子構造に理由があります。
ナイロンの分子内にはアミド基(化学式:CONH2)があり、アミド基は親水性を有しています。
その名の通り水との間に親和性があり、吸水性が非常に高くなります。

金属と異なり、吸水・吸湿した樹脂は膨張し、寸法変化が起こります。
ナイロン系の樹脂は吸水・吸湿による寸法変化が起こりやすいため、寸法安定性には優れません。
また、樹脂は吸水することにより、ガラス転移点が下がります。
ガラス転移点については【樹脂のガラス転移点とは?】の記事をご覧ください。

吸水率が高いことは、部品の寸法安定性という観点からはデメリットになることがあります。
しかし、その特徴を活かした使い方もあり、デメリットがメリットとなることもあります。

適材適所の素材選定には明確な意味があり、グラフで高い数値を示している6ナイロンや66ナイロンは、その吸水率の高さから衣類やカーペットなどに使用されます。
汗をかいてもすぐに吸い取ってくれるという点は特性を生かした素材選定です。

反対に吸水率が低い樹脂に代表されるPE(ポリエチレン)は、その特性を生かし、バケツや容器に使用されることが多く、PTFE(テフロン)は、東京ドームの屋根にコーティングが施されています。
テフロンは剥離性や耐熱温度の高さから、近年ではテフロンコーティングを施したフライパンなどが人気です。
テフロンコーティングのおかげで、通常のフライパンに比べ焦げが付きにくく、汚れも落ちやすいといった点も人気理由の1つです。

部品加工の素材選定にお悩みであれば、使用用途に合わせてのご提案も可能ですので、ご相談ください。
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湯本電機では切削加工から3Dプリントまで、様々なプラスチック加工に対応しております。
対応可能な加工については「プラスチック加工・樹脂加工 加工方法一覧」へ。

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